こんにちは

 蠟梅が見頃です。子供のころは関心をひかない花でしたが年を重ねるにつれ蠟梅の季節が楽しみになりました。冷たい風の中にあっても日差しがあたたかい日、透明な花弁が青空に映えるようすは何とも言えません。

 さて、今回は年が改まり初めてのミーティングです。昨年「心理的安全性」をキーワードとしていくつかの試みをしました。まだ種まき状態ですので誰の心にも根付くよう引き続き同じ目標で、そして今年は実りある一年としていきたいです。
 この場は安心して自分の意見が言える、それはちょっとみんなと見方が違って斬新かもしれないけど変な意見かもしれない。でも言ってみても大丈夫。そこから誰もが思いつかなかったアイデアにつながるかもしれないし、全然違う方向で結果がでるかもしれない。結果や人の評価はひとまず置いておき、まずは何か意見を出してみましょう。

テーマは「笑顔にするための医院づくり」です

「笑顔にする医院」を考えるには今の問題点を挙げてみましょう
 ・待ち時間が呼ばれるまでわからない
 ・車いすの方の移動が大変なのでは?
 ・待合がいっぱいで立っている患者さんがいる
 ・医療費や病状など説明が必要な場合のプライバシーが守られているか?
 ・動線がバッティングしているところがある
 ・寒い 
      ※診療についての意見は秘密事項ですのでここでは公開できません。

そして、そうはいってもそんなに突拍子のない意見はもちろんでません。でもそれでいいのです。なにも、いつも変わった意見や言うのに勇気のいるような意見のなかにいるわけではありませんから。
さて、出た意見ですがハードの面がしっかりしてないといけないと実感しました。それは大変難しいのですが、改善策の立てやすいことでもあります。居心地よく安全な環境をめざします。

 それに加えて「働かんDAY」の提案が院長よりありました。スタッフが交代で働かずに患者さんとスタッフをひたすら観察して改善点やいい点を見つける。この試みでこの先当院の何が変わっていくのか非常に楽しみです。

 そして本日はテストを実施しました。
病気、薬、目の構造、そして検査内容や健康保険など眼科特有の知識から医療に携わる者として最低限の知識をどのくらいしっかり持っているか。
度々テストは行っていましたが今回は今のスタッフのレベルを知るために予習なしで臨みました。
 問題は県眼科医会でのコメディカル講習会の学習達成度確認試験と院長作成のテストを解きました。内容自体は眼科に勤めていれば当然の知識ではありましたが全員が高得点とはなりませんでした。
コロナ禍で講習に参加できなかったり講習自体も減ったりましたが、withコロナと叫ばれるようになりこれからの学習は時間や場所を選べるようになるでしょう。自分たちの意識次第ではチャンスに恵まれることは間違いがなさそうです。

<編集後記>

 冒頭の、美しいものを見て心が動かされた「言葉に表せない感情のゆらぎ」を「美学」といいます。美学は哲学の一種で、美学を研究しているある先生の話を読みました。
 先生は「利他」をテーマに研究をされており、視覚障がい者、認知症患者、四肢切断患者などへの聞き取りから、その身体感覚を言語化して明らかにする研究をされています。
 その「利他」ですが、能動的に人を助けようとすると意図せずに人を支配することに繋がり、それは障がい者の役割を固定化してしまうというのです。
 それとは違い、相手がどう受け取るか考えずに漏れ出てしまった(と先生は表現しました)利他は相手も受け取りやすいものとなるようです。そこで相手を支配しない利他となるためにはまず相手のニーズを知ること、とありました。

 第一印象や思い込みなどで人の性格を自分の中で作り上げてしまうと思わぬところで あれ、こんな人だったっけ?と思います。そこからその人のことをよく知りたいという意識で接するとちょっと苦手だった人がすごく素敵な人だった、ということがありました。これは普段の生活の中で自分と同じ生活パターンの人とのことですが、そうではなく、例えばハンディキャップのある方達と一緒に過ごすことがほとんどない中で相手を知ろうとするのはとても無理があります。多様性を認めあえるようになるにはまず人に触れること。今と同じ環境だけですごすといろんな人には出会えません。その環境を探さなくても一歩外に出たらいろんな人にであえて利他が漏れ出てしまう世の中になるといいですね。
 今回の写真は院長作のレゴのバイクです。スタッフからの誕生日プレゼント、没頭して秋の夜長を過ごしました。